今月のことば

湯川浩一(ゆかわこういち)

1966年(昭和41年)二代教会長・湯川信直師長男として出生。
慶応義塾大学経済学部卒。1989年(平成元年)金光教教師拝命。
2006年(平成18年)信直師逝去の後三代銀座教会長に就任。

銀座教会長 湯川浩一

銀座教会長 湯川浩一

湯川誠一初代親先生 四十年祭

「銀座だより」2015年10月号 「お徳の中で」より

おかげを頂きまして、この八月一日・二日には湯川誠一初代親先生の四十年祭に併せて初代親奥様・二代親先生の例年祭と墓前祭を、麗しく盛大に仕えさせて頂きました。天候をはじめ万事にお繰り合わせを頂き、また遠方からも多数のご参拝を頂き、誠に有り難いことでした。

初代親先生の式年祭というのは、銀座教会におきましては大きなお祭りになりますから、準備に普段以上に気を使います。皆さんにはいつも「心配してはいけない」と申しておりながら、お祭りが近づくにつれて内心“一体どうなるのだろう”と不安に駆られることもありましたが、“いや心配することない。私がするのではなく、神様にお願いして初代、二代の親先生にして頂くのだから”と思い替えて進めさせて頂きました。おかげを頂き、お祭り当日は、自分でも不思議なくらい穏やかな気持ちで、ただ有り難く喜び喜んでお祭りを仕えさせて頂くことが出来ました。本当に願った以上のおかげをこうむり、改めて初代、二代のお徳を思いつつ、今日の布教祈願祭でも神様に厚くお礼を申した次第です。

しかしながら、“四十年祭が無事に終わった”といつまでもほっとしているわけにはいきません。玉水の大先生のお話にもありましたように、さらにここから「真(まこと)の信心、真のおかげ」へと進ませて頂かなくてはいけないわけです。私たちの頂く信心はただ目先のおかげを頂けばよいというものではありません。天地金乃神様が金光大神様にお頼みになったのは、『家繁盛子孫繁昌し末広がりのおかげを受けるようにしてやってくれ』ということですから、やはり一代限りではなく、二代三代と続いていく末々安心のおかげを頂いていかなくてはいけない。

今日は八月六日、広島原爆の日です。今年は戦後七十年にあたり、各地で様々な式典や記念行事が行われています。プロ野球の広島カープの選手は今日の試合では全員86の背番号をつけてプレーするそうです。終戦から七十年が経ち、私たちは平和で豊かな生活を享受していますが、戦争の惨禍、平和の尊さを忘れないために、こうした取り組みを続けていくのはとても大切なことだと思います。

信心の継承も同じこと、現在のおかげの元、親先祖が信心してくれたおかげで今の私たちがあることを忘れないようにしなくてはいけません。新人の初代の方は、どうにもならない難儀な運命から、苦労して信心に骨折っておかげを頂かれます。その子供は親の苦労を知っているからまだよいけれど、三代、四代とおかげを頂くうちに、それを当たり前に思って信心が伝わらなくなり、おかげを落としてしまう。これではいけません。『井戸は清水になるまで、病気災難は根の切れるまで、一心に壮健(まめ)で繁盛するよう元気な心で信心せよ』とありますように、病気災難の根を切って頂き、二代、三代と続く尽きぬおかげを受けて頂きたいものです。

さて、四十年祭の偲び草として初代親先生の教話を抜粋した『湯川誠一教話抄2』を上梓させて頂きました。これを呼んでまず何を感じるかと言うと、元気になります。親先生の力強い言葉に“ああ、やっぱり信心させてもらうとおかげを頂けるのだ”と思えてきます。たとえば、親先生は「生きた信心をしなさい」とおっしゃっています。「私たちは生きた天地に生かされている。その天地の親神様に信心させて頂いているのですから、何があろうとこの神様に一心におすがりしておかげを頂くのだという信念でどこまでも元気な心で信心をしていく、それが生きた信心です」と教えて下さっています。どうぞ、この本を信心の道標として頂ければ幸いです。

(8/6月例祭)