今月のことば

湯川浩一(ゆかわこういち)

1966年(昭和41年)二代教会長・湯川信直師長男として出生。
慶応義塾大学経済学部卒。1989年(平成元年)金光教教師拝命。
2006年(平成18年)信直師逝去の後三代銀座教会長に就任。

銀座教会長 湯川浩一

銀座教会長 湯川浩一

お徳の中で 教会長 銀座だより6月号

 新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が、四月七日には七都府県に、四月十六日には全国に発令されました。  銀座ではデパートも閉まり、開いている店も少なく、車も人影もほとんどなくて閑散としています。空気も澄んでいるように思います。こんな銀座は生まれて初めてです。  国内では現在感染者数は約一万二千人、死亡者数は約三百人、国外では感染者数は約二百五十万人、死亡者数は、約十七万五千人となっています。 大型連休前の四月下旬にこの文章を書いていますが、この銀座だよりが発行される時に、一体どのような状況になっているのか、想像もつきません。  銀座教会では、三月末の御本部団体参拝が中止になり、四月六日の月例祭までは時短で執り行いましたが、十日の祭典から参拝者を入れずに執り行いました。  参拝・取次は変わりなく出来ますが、参拝席は一・五メートル以上間隔をあけて椅子が並べられています。  御本部では、天地金乃神大祭を四月五日のみとし、参拝者を入れずに執り行われました。玉水親教会も二十日の御大祭は、参列は在阪教師のみで参拝者を入れずに執り行われました。  玉水教会の御大祭は、ライブ配信されましたので、家族で遥拝させて頂きましたが、親教会の御大祭に参列の御用ができないなんて初めてですし、何とも言えない気持ちでした。  大先生のご挨拶の中で、「神代から人代になっている。果たして神代の時代はいつあったのだろうか、いやこれは夫々が神心となることが神代で、今こそそれが求められている」との話を聞かせていただき、改めて前向きな気持ちにならせて頂きました。  私も四月六日の月例祭では、次のように話をしました。 初代大先生の信話集第六集に「喜び喜んで喜びのおかげを」という章があります。『氏子の喜びは神の喜びである』『お道は喜び喜んで喜びのおかげをいただく道である』とあります。その逆に私たちが嘆き悲しんだら、神様も嘆き悲しまれます。力のない私たちが自分一人でジッと心配していますと、それが神様には心配なのです。何もかも一切を神様にお渡しして、初めて神様も私たちも安心できるのです。  愚痴不足、それから心配、腹立ち、取り越し苦労も一切自分で持たないようにして、それを神様に一切渡してしまえば、後に残るものは、一心の祈りと喜びだけということになります。 今こそ、この大先生の信心をさせていただく時であると思います。  もう一つ大切なことは、身体丈夫ということです。生かされて生きているというお礼を土台にして、日々の暮らしの中のすべてに神様からのお下がりをいただき、身体の内から神様に守っていただき、新型コロナウイルスに負けないようにしましょう。  朔日の月霊祭を仕えて感じたのですが、「一心に願え。喜び喜んで」と言われても、なかなか出来るものではありません。でも、我々には初代大先生、銀座の初代、二代親先生がこの広前で、今も働いて心配して下さっています。今回の難事も、我々のために一生懸命ご祈念して下さっています。その思いを忘れずに、み霊様におすがりしていけばいいのです。  「自分がやるべき事をして、後は一切を神様に任せるのが信心です。」 手洗い、マスク等の予防をして、人との接触を減らし、いのちを大切にする事を最優先して外出を控え、教祖様、初代大先生、初代、二代親先生のお取次ぎを頂いて、一人でも多くの人が助かって終息することを願っていきましょう。